幸せをありがとう 21
休みの日に信号待ちをしていたら、交差点の向こうに今井君の姿を発見しました。
お、買い物か?それともデートとか?
彼は上機嫌の様子で、ひょっとこのような口の形状からして、
あまりのご機嫌ぶりに口笛を吹いていると思われます。
車内から手を振る私でしたが、いっこうに気付く気配はありません。
この町中でクラクションを鳴らすのもひんしゅくかなと、
思い立って携帯でア行を検索。
あったあった、〝イマイトシミツ〟と。
プルル・・・プルル・・・
交差点の向こうの今井君が立ち止まりました。口笛も止まった様子。
お、気付いたか。
バックの中から携帯を取り出す今井君。そこまではよかった。
「なーにしてるーの?」と第一声を用意する私の目の前で信じがたい光景が。
携帯を取り出した今井君は折りたたみ式携帯を開いて着信を確認。
おそらくそこには<小野店長>の文字が表示されています。
着信を確認した今井君は、あろうことかそのまま携帯をたたんで、
もとのバックへ戻したではありませんか。
私の耳元では以前として、プルル・・・プルル・・・
そして再び歩き出す今井君。口元は先ほどの口笛の続きが・・・
煙たがられる上司になれたんだ、と自分を慰めながらひとり酒を食らう小野でした・・・
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