旅立ちの空桜色 40
今年も新入社員がたくさん入ってきました。
実は数年前まで、入社試験の質問タイムを担当させていただいていました。
社員の生の声を学生さんに・・・といった主旨だったのですが、
会社の品位を下げられるのを恐れてか、
最近はめっきり依頼も来なくなりました。
残念ながら会社の下した判断は正解です。
そうそう、その質問タイムの時のことを思い出しました。
5~6人を1グループにして、6~7グループと順番に話をしていくのですが、
一通り終わると、そのグループに退室してもらう際に、
それぞれの番号札を回収させてもらうために、
一人ずつ札を渡してもらえるよう出口で待っていました。
もちろん「出口で札を回収します」と説明してました。
なんてことはない。普通のことですね。
で、その時の3グループ目のことです。
いつものように出口で札を受け取ろうと手を広げて立っている私。
そこへ、順に歩いてくる学生さんたち。
ここまではよかった。
が、なんとそのグループの先頭に立った学生は、
緊張のあまりか、こともあろうに、
札を受け取るために広げた私の手を、ぎゅっと握ってくるではありませんか!!
私が握手を求めていると思ったんでしょう。
しかもその手には「僕はやる気です!」と言わんばかりの力強さが感じられる・・・
それを見た後方に並ぶ学生さんたちは、これは握手をして退室という流れと思い込み、
次から次へと力強く私の手を握ってくるのです。
「おぉ・・・そうかそうか・・・あはは・・・がんばろうではないか・・・はは・・・」
完全にたじろいだのは私のほうで、札の回収などすっかり忘れて、
握手会のような行列に、最後は肩など叩いて励ましてしまう始末。
十数年前の自分の姿とリンクさせながらも、
忘れていたものを思い出させてもらった春の思い出です。

